LINK 3rd Anniversary

2004.8.8(sun)
Shibuya VUENOS

LIVE
FLOPPY
FilterFish
soyuz project
JLHA

VJ
PORTASOUNDS
CYCLE 
山口淳二
R-A

DJ
KEI

※掲載されている写真及び、データの無断使用、無断転載を禁じます


LINK 3rd Anniversary EVENT REPORT
■OPENING

ついに来ました3周年! またテクノの神様は、ただでは3周年を迎えさせてくれなかった…当初予定していた会場「エイジア」に、いきなり行政による営業停止命令が!なんとイベントの三日前に、向かいの「ブエノス」に場所が変更という脅威の事態が発生!ブエノスに変わったことで、舞台の作りも変わり、スタッフ一同、走り回って新たなステージをデザインし、まさに電光石火の早業で準備をし、何とか本番を無事迎えることが出来たのであった。

 

そんな厳しい状況下にもかかわらず…当日は超満員! クラヴァーな人からゴスロリっ娘まで、音オタクちゃんからミーハーっ子まで、若者から年配の方まで…ほんとに多種多様な層の人種が一つの場所に集った。しかもみなが笑顔で楽しんでいるその姿は、LINKの特徴である『誰もが楽しめるテクノイベント』を改めて思い返させた。


LIVE:soyuz project / VJ:山口淳二

1番手はSOYUZ PROJECT。いつもは最後を締めることが多い彼等がいきなりの出演。3周年という舞台での一番手。そんな状況でも、特に気負うこともなく淡々と(しかし熱く)良質なテクノを奏でるSOYUZ PROJECT。彼等はLINKの中では、1番、テクノという音楽に忠実なユニットである。アグレッシブにあおったり、熱いパフォーマンスをしたり…というアプローチの方法を取ることは全くない。しかし彼等のトラックの音やリズムに自然と体が動いてしまうから不思議だ…

いつの間にか、まったく彼等を知らないお客さん…いやテクノそのものを知らないお客さんでも、自然に体が揺れてきてしまう。もちろん彼等のトラックがとんでもないくらいに作り込まれているから、というのもあるが、理由はそれだけではないと思う。彼等自身のオープンマインドな姿勢…それが音に乗って伝わってくるから、万人が自然に踊れてしまうんではないのかなと筆者は勝手に思ってしまった。それだけSOYUZの音は知的でお洒落で、しかし開放的であった。  
LIVE:JLHA / VJ:R-A

2番手はJLHA。毎回パフォーマンスの印象が少しずつ違う印象があった彼等だが、DJ KEIと組んだ最近の形は一つの理想形ともいえるであろう。JLHAのヴォーカルとトランシーなトラック。それにDJ KEIのテクニックやパフォーマンスが加わり、まさに死角なし…といった感じだ。精神世界とトランス…という世界観を保ちつつも、開放的(というか解放的)な音とパフォーマンスのあまりの心地よさに鳥肌がたちっぱなし。

フロアで踊っていたはずなのに、快楽を感じながら宇宙と一体となってしまう。JLHAの音があれば、もうドラッグなんて要らない(笑)音に身を委ねればすぐに、この魅惑的な快の境地へ連れて行ってくれるのだから…。 このレポを読んでいる人でJLHAを体験していない人はもったいない…ぜひ一度彼等の音を体感してみてはいかがだろうか?

LIVE:FilterFish / VJ:CYCLE

3番手はFILTER FISH。 前回5月のLINKで結成されたユニットだが、結成3ヶ月を迎え、だいぶステージから迷いがなくなってきたように見える。 テクノユニットのイメージとは程遠いアグレッシブなパフォーマンスでフロアのテンションは一気に頂点へと駆け上がる。  ちょっとはりきりすぎの印象もあるが、客を煽りまくる姿は、テクノというカテゴリーで捉えた時に、何故か新鮮に見えるのは気のせいだろうか…

テクノという音楽がいつしか失ってしまった初期衝動と芸術性。リズムに乗る楽しさ。テクノ音が語りかける何か、をFILTER FISHのライブは、テクノの原点…いや音楽の原点を感じさせてくれる。 客が一緒にジャンプする。艶やかなドラムンベースのトラックに酔いしれる。 みんなが笑顔になって一つになる。まさにLINKなライブ。FILTER FISH…今後も活動から目が離せない要注目ユニットである。

LIVE:FLOPPY / VJ:PORTASOUNDS

4番手、トリを飾るのはFLOPPY! 中心人物である小林氏は、普段はメトロノームというユニットで活動しているのだが、FLOPPYは彼等の原点でもあるピコピコテクノ全開!まさに80年代ピコピコテクノここにあり…といった感じで、そのライブはかわいくシニカルで楽しい! 序盤、マックちゃんが言うことを聞かずに少々てこずったが、そこはサンプリングを使った脱力ギャグで乗りきり(笑)そこからは一気に加速

ドラムンベースとピコピコがうまく混ざりあったトラックで客は大盛り上がり。ある種、「貫禄」を感じさせる(似合わないが…笑)ライブパフォーマンスは流石、会場中を巻き込んでLINK3周年を最高の形で締めてくれたのでした。  FLOPPYもまた違った、見る人の心にぐっさりとささる新しいテクノユニットの形である。 次のライブが楽しみ。


様々なトラブルが重なったものの、それをバネにするかのように、一段と大きな盛り上がりを見せてくれた今回のLINK。「3周年」という節目にふさわしいお祭り騒ぎぶりで、スタートからラストまで、あっという間に時間が過ぎてしまった。出演バンド数は4組と、ふだんよりは少なめだったものの、全く違ったアプローチの、それぞれの世界をじっくりと深く見せてもらうことができた。

まさに、テクノの多様性と、奥の深さを体現するような4組だったといえるだろう。テクノ、打ち込み音楽の持つ大いなる可能性を感じるとともに、LINKの今後にも一層の期待をしてしまう…イベントが終わっての感想だった。
LINKが「動く」ような気がする。はっきりとはわからないが、確実に流れが来つつある。ひとつの節目を迎え、新たなる境地を見せてくれるのではないか、そんな期待を胸に、次回12月を楽しみに待ちたいと思う。

2004.8.8(sun)
Shibuya VUENOS
organized by VOMOS
thanks to.... all staff  all audience

text:SL

おまけ>
●LINK 3rd Anniversary写真館

 
 

movieLINK 3rd Anniversaryで予約特典として配布されたLINKプロモーションムービーです。
出演ユニットのコメントや、森岡賢からの応援メッセージなども収録。
これを見ればLINKがわかる!?

8分23秒(8.9MB)


ムービーの試聴にはRealPlayerが必要です。無料プレイヤーのダウンロードは下記から。

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